遅延型フードアレルギー (日本ではできないIgG型免疫反応検査、アメリカへ血液を送ります)

(概略)一般的なアレルギー検査はIgE型(即時型)を調べますが、原因不明のアレルギーである遅延型はIgG型が関与していると考えられ、日本では検査できないためアメリカの検査会社にて精査。

(1)アレルギーとは?

私たちの免疫システムはウイルスや細菌などの脅威から守る役割を担いますが、このシステムは食べ物に対して通常は「寛容」です。
食物アレルギーは、私たちの免疫システムの均衡が乱れたり、刺激をされたり、不適切な状況下に置かれることで、摂取した食べ物が外来異物であるかのように攻撃してしまうことによって起こります。
欧州アレルギー・臨床免疫学 (European Academy of Allergy and Clinical Immunology: EAACI) は、食物アレルギーを「食物に対する、免疫システムを介した臨床的な反応」と定義しています。
これらの免疫反応には抗体 (IgA, IgE, IgG, IgM) が関わっており、IgE依存性もしくは非IgE依存性のいずれかに分類されます。非IgE依存性反応においてはIgG抗体、IgA抗体、および免疫複合体が重要な位置を占めています。
免疫監視システムが食物抗原に遭遇すると、各食物抗原に特異的な抗体を産生するように免疫システムの細胞に働きかけて産生されます。これらの抗体は防衛の一環として著しい炎症過程を仲介し、体内の抗原を中和、除去しようとします。
アレルギー症状はこの身体に不利益な反応の直接的結果です。

(2)食物アレルギーは2種類ある

(a) IgE依存性過敏性アレルギー反応(即時型フードアレルギー、type1)

IgE抗体が中心的な役割。摂取後、数秒から数時間の間に発症し、蕁麻疹、浮腫み、腹痛、下痢、呼吸困難が出現。 アレルギー性喘息、口腔アレルギー症候群、アトピー性皮膚炎などの疾患では特異的なIgE抗体の値が上昇。

(b) 非IgE依存性過敏性アレルギー反応(遅延型フードアレルギー、type3)

IgE以外の抗体であるIgA、IgG および免疫複合体の形成が関与。 摂取後、6時間~24時間後に出現。 じんましん、頭痛、慢性の咳、慢性疲労、慢性の下痢、めまいなど

(3)食物アレルギーと関係が疑われる疾患

(a)皮膚=アトピー性皮膚炎、じんましん、接触性皮膚炎
(b) 消化器系=慢性の下痢、便秘、過敏性腸症候群、口腔アレルギー症候群
(c)呼吸器系=鼻炎、慢性の鼻つまり、喘息、慢性の咳
(d)尿路=夜尿
(e)認知・心理 =頭痛、慢性疲労、うつ
(g)筋骨格系=筋肉痛、関節痛 その他
(h)=めまい、むくみ、口内炎

(4)対処法は?

簡単な採血でわかります。
US バイオテック研究所(日本正規代理店:ambrosia アンブロシア株式会社)では食物、吸入抗原、スパイス、ハーブに対する血清IgE、IgA、IgG抗体の測定ができます。
採血後、アメリカのシアトルに郵送されますので結果は約2~3週間かかります。

IgG 食物過敏フルパネル(実費)
IgG型の219項目の日本型食事で検査。
55,044円(税込)
IgG 食物過敏セミパネル(実費)
IgG型の120項目の日本型食事で検査。
38,808円(税込)